|
それでも飲まずにいられない
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
酒代を稼ぐ為に、草野球のアンパイアをやっている男がいる。
三試合、受け持つと、一万円ぐらいになる。 日曜の夜、陽に焼けた顔を輝かせた男は、審判服姿で、酒場へやってくる。 「 フーッ 、 今日、暑かったなぁ! 」 「 ん、 生 大!! 」 「 くーっ、 う うまいっ!! 」 この一口のビールの為に、真夏のグランドを駆け回ってきた。 この男は、今、ジャガイモ・トウモロコシ・ホッケは、絶対に喰わない。 北海道での、貧しかった少年時代を思い出して、辛くなってくるそうだ。 それらを食べている客がいると、いちいち 「 そんな物、 喰うなっ! 」 って、ケチをつける。 酔ってくると、このジャガイモ男は、「男爵」になってくる。 「 オイ! お前、 なんだよっ、 その態度! 」 「 バカヤロー、 生意気言うなっ! 」 「 二度と、こんな店来っかぁ! もうすこし、ましな物出せ! 」 望郷の涙が、歪んだ「からみ酒」になってゆく。 しばらくすると、ジャガイモ男は、客達から 「 退場!! 」 と、ジャッジされた。 ホッケの目が、小さく光って、閉じた。 PR
子供をベビーホテルに預けて、酒場に来る女がいる。
夫は、映画関係の仕事で、家を留守にする事だ多かった。 三才の娘と二人、家にいると息がつまってくるそうだ。 「 私ねぇ、本当は、子供嫌いなの・・・・ 」 と、太った体を揺すりながら、生ビールを グイッと飲み干した。 女は、小さな子供をホテルに預け、どんな宴会でも参加していた。 そして、必ず、深く酩酊していた。 まわりが心配する程の酔いだった。 まだ、30を出たぐらいの歳だったので、それぞれの宴会で、ホステスとして 珍重されていた。 女が疲れた顔をして、入ってきた。 「 おじさん、生大ちょうだいっ! 」 パチンコで大負けしたらしい。 「 フーッ、私ねぇ、結婚なんか、したくなかったの、旦那がしつこくてねぇ、 しかたなく・・・・・・どうにもこうにも・・・・・・・ 」 「 私の旦那、12才も年上なのよ、おじさんだもん、何かちょつと、考え方も ちがうのよねぇ・・・・・ 」 「 子供の教育の事だって、私、あんまり苦労させたくないから・・・・・私立幼稚園 からエスカレートで進学、でも、旦那は、ちがうのよねぇ・・・・・・ 」 おじさん! コブクロ、塩で二本ちょうだい! 「 何か、ちがうんだよねぇ、生活は心配ないんだけど、何か・・・・・・・ 」 「 男でも作ろうかな・・・・・この体じゃ無理かあ ハハハハ・・・・ 」 4杯目のジョッキをあけた。 「 そろそろ、ホテルに子供とりに行かなくっちゃ! 」 おじさん! お勘定してえ!
駅前の酒屋に、スタンドバーがある。
なんのことはない、裏口に立ち飲みスペースがあるだけ。 酒は小売価格。つまみは、店内で売っている缶詰や乾き物。グラス、調味料は 貸してくれる。 こんな処にも常連がいる。 たとえば 「 俺は、女学生のアイドルだっ! 」 と、叫びながらやってくる男。 黒のソフト帽をかぶり、よれよれの黒のスーツを着て、何故か白い手袋をしている。 男は、ニコニコしながら、客達に声をかけて回っている。この「スタンドバー」のボスだ。 今、夕方の買い物時なので、私達の脇を女達が行きかっている、横目でにらみながら。 男は呟く、 「 俺のつまみは、ウロついている女達の姿だっ! フーツ、風が変わってきたなあ、 そろそろスカートも短くなって、つまみもキラキラ光ってくる、夜が楽しくなる季節が やってくるよ・・・・・・・・・ 」 男は、焼酎のグラスを喉を鳴らして一気に飲み干した。 そして、静かに、暮れ行く空を見上げた。 手袋の白さが春風に舞い、黄色のビールケースの上に落ちてきた。 |
プロフィール
HN:
村上かつみ
HP:
性別:
男性
職業:
イラストレーター
趣味:
酒
自己紹介:
酒ばっか飲んであまり
仕事しないイラストレ ーターなので、気が引 けています。 アイルランドへパブ百 軒めぐりの旅に出かけ たり、リスボンで、赤 ワインに抱かれエクス タシーに達したり、ブ ータンで稗・粟焼酎を 飲んで、大漁節を踊っ たり。と・・・ いつも、酒飲む口実を 考えながら暮らしてい る。さて、0,5ミリ のサインペン切れたの で、街へでるか!
最新コメント
[06/27 カツノリ]
[06/19 林]
[04/30 飲み屋のおやじ2世]
[04/27 M.O]
[04/24 rossa]
|
