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それでも飲まずにいられない
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ある酒場の絵を描く約束をした。友が息子にやらせている店だ。定禅寺通りに面して二店舗

並んでいる。一年も前の話、早い話、注文から絵を渡すまで一年近くかかったわけだ。

なにせ、酔っぱらった状態の時に注文され、まだかまだかと催促されるのでリアリティが

無い。「即金で払うから、早く描いてよなぁ!」と会う度に言われるが、今ひとつエンジン

がかからない。店を出るときは「早くやろう!」と思うのだが、翌朝になると「まあ、いいか

あ!」となってしまう。仕事の締め切りと違って、こういう仲間仕事はルーズに
なる。

梅の花が咲いてる頃に頼まれたのだが、もう枯葉が舞い散る季節になった。友の顔が会う度に

優しさが薄れてきた。カウンターの隅から睨んでいる。カウンターのグラスが転んだ。

「お勘定!」 私は、階段をそそと降りた。外は風が強まっていた。もうすぐ暮れだなあ、年越し

の金もいるし、そろそろやるか?寂しくなるとやる気が出てくる。うまい具合に、12月の頭と暮れ

の27日に二点納めた。現金をふところに、誘惑に満ちた師走の街を胸を弾ませ歩きはじめた。

梅が咲く頃、次の約束をしなければならないぞ!と、力強く誓った。
 

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飲みすぎてタクシーで帰ると、狂った様に、妻の機嫌が悪くなる。

なんでそんなに怒るのか正直分からない。とにかく、タクシー会社に

恨みでもあるかのように角が出る。終電に乗らない自分を許せないと 

言うのだ。私から言わせれば、酒飲みが終電近くまで飲んでいるとい

う事は、昇天まじかの喜びの極に居ると言う事で「時間」の概念はう

すれている。その様な人に「終電時間を確認しながら飲め!」とは、

無理がある。ある時間が過ぎると、何処かから「もう一軒行こう!」

と言う声が聞こえてくる。素直な私は「ハイ!」と答えてしまう。

妻は、私に、不正直者になれと言うのだろうか?私は、人間として

それはできない。かも?しかし、角が生えた2,3日はおとなしく

している。

 2月から「S-style]という情報誌で、イラストと文の広告を連載はじめました。
 
 「鳥はん」という老舗の焼きとり屋とのコラボだ。

 アイルランド・パブ100軒めぐりの旅からの抜粋だ。

 この店との出合いは、スタンドバー形式にリニューアルした初日、偶然、第一号の客に

 なった。そんな縁でちょくちょく顔だすようになった。

 私のポストカードをプレゼントすると、翌日、店内に、きれいな額縁に入れられ壁やら柱

 やら、あちこち飾り付けられていた。トイレに行くと、洗面所にまでカードが貼られ、あげく

 に「当店は、イラストレーターの村上かつみ先生を応援しています!」と書かれたビラまで

 貼られていた。参った、ここまでやられると恐ろしくなってくる。

 おかしな店主もいたもんだ、ただ黙って見てるしかない。

 ここまでやられると店主の提案に首を振るわけにはいかなくなる。

 それがこの企画に乗った理由だ。しかし、なかなか客足が伸びず苦戦が続いている。

 まだ存在が知られていないし、店のコインでの支払い形式が定着していない。

 とにかく知ってもらうしかないので、宣伝・宣伝しかない。

 その手伝いをする事になった、だが、そのような訳で、金は稼げていない、赤字、赤字。

 当然私への原稿料は払えない、その替わり原稿料は店のコインで払うと言う。

 つまり、原稿料は飲み代でチャラにしてくれと言う訳だ。この連載は一年続くのだが、飲み

 きれるかどうか?飲み足りないか?どうなるやら、三月から、この支払いは始まった。

  この雑誌は、タウン情報誌「S-style」(株・プレスアート) 三月号~二月号まで、毎月

 
 



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プロフィール
HN:
村上かつみ
性別:
男性
職業:
 イラストレーター
趣味:
自己紹介:
酒ばっか飲んであまり
仕事しないイラストレ
ーターなので、気が引
けています。
アイルランドへパブ百
軒めぐりの旅に出かけ
たり、リスボンで、赤
ワインに抱かれエクス
タシーに達したり、ブ
ータンで稗・粟焼酎を
飲んで、大漁節を踊っ
たり。と・・・
いつも、酒飲む口実を
考えながら暮らしてい
る。さて、0,5ミリ
のサインペン切れたの
で、街へでるか!
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