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それでも飲まずにいられない
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夜半、酔って帰る途中、おでん屋台の前で、自転車のチェーンが突然外れた。
酔った手先では、なかなか、はめる事ができず、苦戦していた。 すると、屋台で飲んでいた青年が、声をかけてきた。 「 どうしたんですか? 」 「 まいったよ、チェーン外れて、ウイッ 」 「 僕、やってみましょうか? 」 機械油で手を汚しながら、青年はサッと、チェーンをはめてくれた。 「 ありがとう、 ウイッ! 悪かったねえ 」 私も屋台の椅子に座らせてもらった。 青年にお礼の一杯を差し出す。 話が盛り上がり、家で飲みなおすことになった。 時は、すでに午前三時近くになっていた。 青年の友達も含め三人で、爆睡している女房のいる我が家へ向かった。 酔った頭と体で酒の用意をし、飲み語り合った様だ。 なにせ、記憶が無い。 青年達は、何時帰ったのか、何を話し合ったのか。 朝、掃除機の爆音で目が覚めた。 ズキーン! 頭が痛い、ちょっとでも動かすと頭が万力で締め付けられる、 超二日酔い。 その頭の回りを、掃除機の吸い口が、ぐるぐる駆け巡っている。 脳みそが吸い込まれそうだ、もうろうとした意識が、 段々と怒りに膨らんできた。 見上げると地獄を見た鬼子母神が、私の頭を掃除していた。 めったに掃除機を持つ女じゃないのに、何故、今朝に限って。 PR
夜遅く、銭湯帰り、風呂桶を抱えて、酒場にやってくる男がいる。
風呂上がりに、ちょいと一杯ひっかけゆくのだ。 レモンハイを、気持ち良さそうに飲んでいる。 酔いが回ってくると、男は言う。 「 俺、昔、弁護士だったんだよっ! 」 「 えーっ? ホントですかぁ? だって、保険のセールスしてるって・・・・ 」 「 昔ね、昔、ある事件で、ヤクザからワイロ貰ったのがバレて、免許取り消しよっ、 何か困った事あったら相談してよ、法律に詳しいんだから、俺、弁護士よ! 」 と言って、レモンハイを飲み干した。 ある時、店の親父に聞いてみた。 「 あの人、ホントに弁護士だったの? 」 「 ウソだよ、ウソ、本気にしてたの? 」 だって、あの夜、風呂桶に「六法全書」入ってたの見たよ、おかしいなあ? あの男、前科者らしいよ、大阪に居た頃、恐喝で、務所送りになったとか? 刺青ほってあるらしいし。 確かに、男は、銭湯の「しまい湯」にしか入らなかった。 男は今、よれよれのダークスーツを着て、風呂敷包みを持って歩く年配の男と 一緒に住んでいるらしい。 これ以上悲惨な酒場に出合った事はない。 |
プロフィール
HN:
村上かつみ
HP:
性別:
男性
職業:
イラストレーター
趣味:
酒
自己紹介:
酒ばっか飲んであまり
仕事しないイラストレ ーターなので、気が引 けています。 アイルランドへパブ百 軒めぐりの旅に出かけ たり、リスボンで、赤 ワインに抱かれエクス タシーに達したり、ブ ータンで稗・粟焼酎を 飲んで、大漁節を踊っ たり。と・・・ いつも、酒飲む口実を 考えながら暮らしてい る。さて、0,5ミリ のサインペン切れたの で、街へでるか!
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