それでも飲まずにいられない
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私は、初めての店を自分の物にする為には、
常連のボスに認知されることだと思っている。 短い旅の中では大切な事のひとつだ。 その為の努力は、少しも惜しまない。 1925年生まれの小柄な老人が、この店のボスだった。 ボスは、私に、ハンチング帽をとり静かに会釈してくれた。 私は、あわてて立ち上がり頭を下げた。 八十三才のボスは、三杯目のギネスを注文した。 客達は皆、ボスへ暖かい視線を送る。 会話さえボスを中心として演出される。 言葉の端々に、ボスへ同意を求める型がある。 この老人は、まるで神のようだった。 ネクタイが輝いていた。グラスを持つ手が歴史だった。 ボスが店に入って来た時、数少ない椅子が「さっ!」と、差し出された光景を 見ていた私は、「なるほど、なるほど」と、一人うなずいてしまう。 はたして、私は、ボスに認知されたかな? PR |
プロフィール
HN:
村上かつみ
HP:
性別:
男性
職業:
イラストレーター
趣味:
酒
自己紹介:
酒ばっか飲んであまり
仕事しないイラストレ ーターなので、気が引 けています。 アイルランドへパブ百 軒めぐりの旅に出かけ たり、リスボンで、赤 ワインに抱かれエクス タシーに達したり、ブ ータンで稗・粟焼酎を 飲んで、大漁節を踊っ たり。と・・・ いつも、酒飲む口実を 考えながら暮らしてい る。さて、0,5ミリ のサインペン切れたの で、街へでるか!
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